
今回のテーマは「コミュニケーションの極意」
一般的には“意思疎通”と表現されるコミュニケーション、
その極意をズバリ解説します!
止まらないAI化の流れ
技術革新が飛躍的に進む中“AI化”という言葉が当たり前のように飛び交い、 30年後には現在の仕事の70%がAI化される時代が到来する、とも囁かれています。
AI(=Artificial Intelligence)の強みは「自らが学習し進化し続ける」事。
単純作業や分析という領域において業務消化の効率性を高めるだけではなく 新たに発生した問題・課題に対して学習し臨機応変に対応・処理する事が出来ます。
将棋や囲碁といったゲームにおいても人間の思考を凌駕し勝ち続ける、 というような事はみなさんもよく認識されていることではないでしょうか。
先ずは目前に迫りくるAI時代を前に、我々に必要とされる“スキル/能力”について考察します。
今後、必要とされる“スキル/能力”とは?
以下、オックスフォード大学の発表による「2030年必要とされるスキル(能力)」 という論文には下記のように記されています。
必要とされるスキル
- 1位 :戦略的学習力
- 2位 :心理学
- 3位 :指導力
- 4位 :社会的洞察力
- 5位 :社会人類学
- 6位 :教育学
- 7位 :協調性
- 8位 :独創性
- 9位 :発想の豊かさ
- 10位:アクティブラーニング
必要とされない(されなくなる)スキル
- 1位 : 操作の正確さ
- 2位 : 手作業のすばやさ
- 3位 : レート制御
- 4位 : 手作業の器用さ
- 5位 : 指先の器用さ
- 6位 : 捜査力
- 7位 : 応答のすばやさ
- 8位 : 手作業のぶれなさ
- 9位 : 機材管理力
- 10位: 反応の正確さ
※出典:The Future of Skills: Employment in 2030–University of Oxford
「操作の正確さ」「手作業のすばやさ」といった領域はAIにとって代わり、我々には必要とされなくなる時代の到来を告げています。
他方、必要とされるスキルはいかがでしょうか。
「戦略的学習力」「心理学」が上位ですが、「指導力」「協調性」が10位以内に入り、上記では記載していませんが、13位:「伝達力」、17位:「オーラルエクスプレッション(口頭表現) 」という項目がランクインしています。
これらは「コミュニケーション」に紐づくスキルが必要であると読み取る事ができ、 我々「人類」が生存し続ける限りコミュニケーションスキルが必要である事を示しています。
コミュニケーションの極意とは

普遍的なコミュニケーションスキルにおける「極意」とは
一般的にコミュニケーション能力が高い人といえば
「発信力」「影響力」「語彙力」「伝達力」「説得力」
があり、自分自身の考えを明確にそして端的に伝えられるようなイメージかと思います。
重要なことはコミュニケーションには必ず“相手”おり、相手がどのように捉えるのか?という事により、自身のコミュニケーションスキルが高いか否かが判断されるという事。
極意を学ぶ上でまず抑えるべきことはコミュニケーションの原則、その判断基準は 自分以外の“相手”にあるという事です。
自らが高いコミュニケーションを持ち合わせている、と考えていても 周囲がそう判断しなければそうではない、という事なのです。
自らの主張ばかり行っている人が、相手との意思疎通を行えている、とは言い難いでしょう。
それを受け取る相手も本人の事ばかり発信され、自分自身の考えや気持ちを伝えられなかったときに 決してコミュニケーションスキルが高い人だ、という印象は残らないと思います。
コミュニケーションスキルの高い人とは
前述の「発信力」「影響力」「語彙力」「伝達力」「説得力」といった能力はもちろん必要なのですが その前提(土台)として必要なことはズバリ“聞く力”に長けている、という事です。

相手の考えや気持ちを引き出す事、言い換えるなら“聞く力”が無ければ相手のことを理解するのは困難ですし、 相互に分かり合う(意思疎通)も難しいでしょう。
営業等のビジネスシーンにおいても自社の商品の良さばかりを伝えたところで、顧客のニーズを把握し それに合致したものを提供できなければ商品が売れることはないでしょう。
また“聞く力”(=コミュニケーション能力)が高い方は必ずと言ってよいほど、アイコンタクトや相槌、 オウム返し(繰り返し)といった行動が伴います。 単純に耳で“聞く”だけではなく、自然と全身で相手の発信に呼応します。
就職活動において先ずは知る事が大切である、と『プレ期って何をすればいいの?』
で綴りましたが コミュニケーションにおいても同様のことが当てはまるのです。
AI化の流れで淘汰されるものが多くなる中、普遍的なコミュニケーション。 日常生活だけではなく就職活動の中でも絶対的に必要とされるスキルの一つでしょう。
もし、みなさんの中で発信はしている(伝えているつもり)だけど、なかなか自身の気持ちや考えが相手に伝わらない、 という事があるのであれば、相手の気持ちや考えを「聞く」事から始めてみてはいかがでしょうか。 そこに、新たな発見があるかもしれません。