
こんにちは、じゅんやです!最近色んな所で「心理的安全性」について耳にします。そこで心理的安全性について調べてみました。どんな意味なのか?企業はどんなチームを作ろうとしているのか?私たちに求められていることとは?そんなことをお伝えできればと思っています。
(参考と引用:石井遼介著「心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性が困難を乗り越えるチームに変える」)
心理的安全性とは?
心理的安全性とは、組織やチーム全体の成果に向けた、率直な意見、素朴な質問、そして違和感の指摘がいつでも、誰もが気兼ねなく言えることです。
- 「それ、おかしくないですか?」
- 「私はこうしたほうがいいと思います。なぜかと言うと・・・」
- 「ちょっと分からないので、教えてもらえませんか?」
このように率直に意見を言い、また質問をする。それだけの事ですが、これがチームの成果を左右するくらい、実は重要なことなのです。なぜならば、生産的でより良い仕事をすることに力を注げるチームや職場を作る為には、メンバー同士が健全に意見を戦わせる必要があるからです。
なぜ率直に発言することが難しいのか?
皆さんも経験があると思います。授業中やグループディスカッション、会議で発言や質問をためらったことありますよね?これが「対人リスク」です。
対人リスク
対人リスクとは、自分の発言やアウトプットについて、チームの他のメンバーから「こんな風に思われるかもしれない」とか、「こういうしうちを受けるかもしれない」という、「良かれと思って行動しても、罰を受けるかもしれない」リスクと定義されています。罰というと大げさに感じられるかもしれませんが、一つ一つの小さな行動が心理的安全性を奪ってしまうのです。
- 提案すると「じゃあ自分でやっておいて」と言われ自分の仕事が増えるだけになる
- アイディアを出そう!と言われて出したのに「それうまくいくの?」と否定される
- 問題が起こると「誰のせいなの?」と犯人探しがはじまる
- 意見が対立して人間関係にもヒビが入ってしまう
どうでしょう。上記のようなこと言われたり感じたことありませんか?「せっかく勇気をもってチャレンジしたのに・・・」こんな経験をすると、「また罰を受けるかもしれない」という不安から必要な行動も出来なくなってしまうのです。
なぜ職場に求められているのか?
心理的安全性が職場に求められている理由は、激しく変化し続ける時代だからであり、様々な研究がこの心理的安全性によって、効果的な組織・チームが作れることを示しているからです。
Google
2012年に立ち上げたプロジェクト・アリストテレスの中で、4年の歳月をかけ「効果的なチームは、どのようなチームか」を調査・分析しました。Googleのリサーチチームが見出したのは、真に重要なのは「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」だという事でした。そして様々な協力の仕方がある中で、圧倒的に重要なのが「心理的安全性」であり、心理的安全なチームは離職率が低く、収益性が高いと結論付けています。
米国組織行動学会
20年以上のチーム心理的安全性研究の結果、「業績向上に寄与する」「イノベーションやプロセス改善が起きやすくなる」「意思決定の質が上がる」「情報・知識が共有されやすくなる」「チームの学習が促進される」とビジネスにおいて有効であるという証拠が次々と報告されています。
新生児集中治療室
命を救うために一刻一秒を争う医療現場、においても「心理的安全な医療チームは、やり方への習熟が早く、手術の成功率が高い」という成果が示されています。
危機の時代にこそ「心理的安全性」が必要
現代はコロナ禍を象徴とするような不確実性の高い「正解のない」時代です。「正解のない」世界において必要なのは、クイックに行動しながら「暫定的な正解」を模索すること、実験や挑戦をして失敗から学ぶという姿勢なのです。世界の変化の速さと複雑さが「これから」の仕事の要求に拍車をかけるのです。だからこそ、「挑戦・模索」からチームの学習促進する、チームの心理的安全性の重要さが日に日に増しているのです。
心理的安全性の自己分析
正解のないこれからの時代に求められるのは「変化を感じ、工夫や創造することが出来る」人材であり、コミュニケーションには「さまざまな視点からの率直な対話」が求められ、チームや職場は「模索・挑戦し、失敗や実践から学べる」組織を目指しています。そんな中で、個人に求めらる資質と行動を10項目ピックアップしてみました。ご自身にはどれくらい当てはまる項目があるのか、自己分析してみてください。
- 大人数の会議や授業でも、必要なことはその場で質問して解決に努めている
- 自分のミスは隠さず報告することが出来る
- 思いついたアイディアや意見を提案できる
- 必要であれば他者に助けを求めることが出来る
- 目標を達成するために、積極的に他者の指摘やアドバイスを受ける努力をしている
- 立場にとらわれず良いことは良い、悪いことは悪いと判断し率直に意見することが出来る
- 感謝を伝えるときは具体的に理由を添えて伝えている
- 自分から話しかけるようにしている
- 後輩に対して相談できる雰囲気や機会をつくっている(相談を促している)
- 過去の失敗談を素直に語ることが出来る(自己開示)
まとめ
いかがだったでしょうか?10項目のうち、どれくらい当てはまっていれば良いか?という指標はありません。もし出来ていなくて気になる項目があれば、意識して行動に移してみてください。それこそが正解のない時代で求められている「変化を感じ、工夫や創造することが出来る」人材であり、「模索・挑戦し、失敗や実践から学べる」組織づくりに繋がるのです。面接の話のネタにもなりますし、是非失敗を恐れずチャレンジしてみてください。
最後に心理的安全性についてもっと知りたい方は、是非「石井遼介著 心理的安全性のつくりかた 「心理的柔軟性が困難を乗り越えるチームに変える」をご覧ください。とても分かりやすく勉強になると思います!