
皆さんこんにちは。企業のHPを見ていて「くるみんマーク」や「ホワイト企業認定」などを目にしたことはありませんか?これがいわゆる企業認定です。今回は労務環境における企業認定について簡単にご説明します!!
企業認定とは?
ここで言う企業認定とは、行政が設けた一定の基準に対して、企業の取り組みを評価して認定を付与するものです。
なぜ行政は企業に認定を付与するのか?
ではそもそも行政は、なぜ企業に認定を与えているのでしょうか?それは社会情勢によって改正される法律を、世間に周知して遵守させる一つの手段です。特に労務環境にかかわる法律は、企業への周知が欠かせません。しかし法律による諸手続きの変更は、企業にとって大きな負担となります。社内の規則や手続きを大きく変更させたり、それを従業員に周知することに、時間と費用が掛かるからです。ただでさえ提供する商品やサービスで市場競合にさらされており、ここで勝ち残ることが企業にとっての最優先課題です。何もしなければ法律の改正への対応は後回しにされてしまいます。
そこで必要になるのが法律を遵守させるための飴と鞭が必要です。鞭は言わずと知れた罰則です。法律ですから破れば行政処分や、なにかしらの罰則が与えられます。
企業の取り組み姿勢をアピールする手段
そして飴にあたるのが「企業認定」です。行政のお墨付きをもらうことで、企業価値を高められるのです。近年法令順守やコンプライアンスに対して、世間の目は非常に敏感になっています。企業は行政から「企業認定」を取得することで、世間に対して法令とコンプライアンスの遵守、安心と安全性をアピールすることが出来るのです。
企業の社会的責任は年々大きくなりますが、企業内の取り組みを世間に伝える手段は限られており、「企業認定」は企業の取り組み姿勢を世間に広め、企業価値を高める貴重な手段となっているのです。
労務環境における企業認定
労務環境における主な企業認定は10個あります。しかし各省庁から認定を付与している為、似通った内容のものあり、大きく4つの分類に分けられます。
労務環境、従業員の安心安全にかかわる企業認定
- 安全衛生優良企業認定
- 健康経営優良法人認定制度
- ホワイト企業認定
- 企業主導型保育事業制度
女性活躍推進に関わる企業認定
- えるぼし認定
- くるみんマーク
- なでしこ銘柄
- 女性ドライバー応援企業認定制度
ダイバーシティに関わる企業認定
- 新・ダイバーシティ経営企業100選
環境、SDGsに関わる企業認定
- エコ・ファースト制度
- ジャパンSDGsアワード
労務環境における企業認定は、厚生労働省が所管するものが多いです。それ以外には、経済産業省、環境省、内閣府、外務省、国土交通省が所管する企業認定もあります。
関連する法律としては、労働基準法がメインに上げられます。その他は、労働安全衛生法、労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、パートタイム労働法、次世代育成支援対策推進法、女性活躍推進法、健康増進法など、労務環境には多くの法律があり、時代と共に変化し続けています。
まとめ
近年企業の社会的責任はますます重要視されており、企業が利益を追求するだけの時代は終わっています。社会と共栄共存する企業活動が強く求められているという事です。企業認定は、それらに対する企業の取り組みの成果を、分かりやすく伝えてくれる指標です。上段でも記載した通り多くの企業認定があるので、ご自身が働くうえで重視するものは何か?よく考えて、企業を選ぶ参考にしてみてください。