
こんにちは!採用育成担当のやまぴーこと、山下航平です。
本日は、ESや面接で聞かれないことはまず無いと言っても過言ではない「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」の対策についてお話をさせていただきたいと思います。
ガクチカとは
ガクチカは、履歴書やエントリーシートだけにとどまらず、面接でも質問される可能性が非常に高い「学生時代に力を入れたこと」の略です。ガクチカが一体何なのかは、就活対策を進めている皆さまであれば、ある程度のイメージは持てているかと思います。そんな中で、ガクチカについてよく学生の方からいただく質問があります。
「学生時代というのは大学時代のことを話した方が良いのでしょうか?」
面接では「学生時代に力を入れたことは何ですか?」と“大学時代に”と限定されずに質問される場合も多くあります。このような場合、高校時代のこと、もっと言えば中学校,小学校時代の話をすること自体は可能です。ですが、企業は高校時代のことよりも大学時代のことを知りたいと思っています。例えば高校時代の部活動で素晴らしい経験を収めたことはアピールの材料にはなりますが、それだけで勝負してしまうと、逆に大学時代は何もしてこなかったのでは?と企業は疑問に思ってしまうかもしれません。
大学以前の内容を話したい場合は、必ず大学時代や今に繋がるようなストーリーにしていく必要があります。また、時期を遡れば遡るほど、インパクトのある内容でなければ印象が薄くなってしまう傾向にあります。必ず、過去の経験が今の自分に繋がっているという内容を盛り込みましょう。
ガクチカで企業は何を見ているのか?
1月20日のブログで「企業は学生の何を知りたいのか」というお話をさせていただきました。改めてにはなりますが、企業が学生に対して特に知りたいと思っている項目は「人柄」「企業への熱意」「今後の可能性」です。そしてガクチカはこの中でも特に「人柄」「今後の可能性」に当てはまると考えます。したがって、
「何を頑張ったのか」よりも
「そのときどう感じたのか(人柄)」
「頑張ったことからどう成長したのか(今後の可能性)」
上記を企業は知りたいと思っています。「そのときどう感じたのか」はその人の人柄に繋がってきます。「頑張ったことから何を学んだのか」は今後の可能性(あなたの成長)に繋がります。したがって「何を」頑張ったのかに関しては極端に言うと何でもいいのです。趣味、スポーツ、勉学、アルバイトといった中から学生の多くの皆さまはお話いただくと思います。これまで何をやってきたのかを思い出すことに時間をかけていても「これではありきたりだ」となってしまうと思うので、そのとき何を学んだのか、どう感じたのかを考えることに時間をかけていきましょう。
ガクチカの具体的な内容を考える
では、ガクチカの考え方が分かったところで具体的な内容について触れていきたいと思います。
まずはどんな経験、エピソードを選ぶべきなのか。よく言われるのは「これまでに成し遂げたこと」ですが、私は実際大学時代に何かを成し遂げたかと問われると、特にこれといって大きなことを成し遂げた経験は恥ずかしながら思いつきません…(笑)
もし思いつかないという場合は、過去を振り返る際に「気持ちが動いた経験」、もう少し具体的に言うと
「悔しい、悲しい、辛い、大変だった経験」を思い返すと良いでしょう。
一見ネガティブで何のアピールにも繋がらないように見えますが、大切なのは
「それをどうやって乗り越えたのか」という点です。
社会人として働くとなったときには、これまでの学生時代には経験することのなかった、大きな責任を持つことや、多くの人へ影響を与える機会が生まれてきます。その中で当然失敗することや苦労することもあるでしょう。そのときにそれをどう乗り越えていくのか。企業は皆さまが入社して働いている姿、仕事で困難な状況に立たされたときを想像して面接を行なっています。なので、失敗や上手くいかなかったことを話の題材にすることは、それをどう乗り越えていくのかという企業が知りたい内容が自然と盛り込まれている可能性が高いのです。
ガクチカの構成
では、いざガクチカを話すとき、文章にするときは何を意識すればいいのでしょうか。こちらも1月20日にブログに載せておりますがPREP法で表現しましょう。
PREP法
Point :結論(要点・主張)
Reason :理由(結論にいたった理由・そう主張する理由)
Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例・エピソード)
Point :結論(要点・主張)+ 未来の姿
ESや面接で「学生時代に力を入れたことはなんですか」と問われたときの回答は、まずは当然「力をいれたこと」が何なのかという結論を答えます。その次に端的な理由を述べ、具体的なエピソードやそこで起こした行動、学んだこと等を伝えていきます。
そして最後にもう一度結論(力を入れたこと)を述べ、軽く未来に繋げる内容を添えればベストだと考えます。学生時代に学んだことを未来にどう活かしていくのか、もっと言えばその会社でどう活かしていくのかが大切になってきますが、ここで問われている内容はあくまでも「学生時代に力を入れたこと」です。「この経験を活かし、御社では●●に挑戦していきます」といった一言を添えるだけで十分です。この一言だけで、企業側からすれば「こちらが知りたいこと(今後の可能性)をきちんと理解してくれている」という好印象にも繋がると思うので、常に未来志向、将来その会社でどうなりたいのかは意識しておきましょう。
まとめ
ここまでお伝えしてきたガクチカのポイントをまとめます。
- 学生時代=(基本的には)大学時代
- 大学以前の経験を話す場合は、大学時代や今に繋げること
まず、学生時代というのは基本的に大学時代と捉えましょう。それ以前の経験に関しては話しても構いませんが、必ずその経験が今の自分に繋がっていることを伝えていきましょう。
- 話のテーマはありきたりでもOK
- 「そのときどう感じたのか」「頑張ったことからどう成長したのか」を考えることが大切
- 上記2つを使い、あなたの「人柄」「今後の可能性」をアピールする
どんな経験をしたかばかりを語るのではなく、そこで学んだことや気持ちの変化、成長した部分を盛り込んでいきましょう。すぐに思いつかない場合は「悔しい、悲しい、辛い、大変だった経験」を思い返してみましょう。それらをどのように乗り越えたかが自然とガクチカになり、企業が知りたいことも盛り込まれています。
- ガクチカの文章構成はPREP法
- 最後に軽く未来に触れる
話し方、書き方はPREP法を意識しましょう。良い要素が盛り込まれていても話が分かりづらければ本末転倒です。面接では緊張もあるとは思いますが、まずは結論から述べることを徹底しましょう。そして企業が知りたい要素でもある「今後の可能性」についても最後に軽く触れるか否かでプラスの印象が大きく変わってきます。
最後まで記事を読んでくださり、本当にありがとうございます。
ESや面接対策を考えたときに「やること、考えることが多い」と思われる方もいらっしゃるとは思います。ただ「PREP法」や「企業側は何を知りたいのか」は就活対策のどんな場面でも意識すべき要素です。就活対策で悩んだときは、ぜひ揺るがない原点に立ち返ってみてください!